「ペリリュー 楽園のゲルニカ」を読んで戦争に反対しよう。

漫画

 こんにちわ。ぴぴねこです。
 読書というと字ばっかりの本という感じがしますが、漫画も読書なんですよ~。
ワタクシは漫画で、「翼」とか「拳」とか「塾」とか「肉」という漢字を覚えました。
 そんなわけで、今話題のおススメの漫画を紹介したいと思います。

なぜこの本を読んだのか

 ワタクシがこの本を知ったのは、第1巻が発売になったときからですが、読もうと思ったのはずーっと後でした。戦争を取り扱った漫画だと言いうことも知っていましたが、絵が可愛すぎて「もしかして、ふざけた漫画じゃなかろうか…」と疑惑の目を向けていたからです。

 ワタクシは戦争は嫌いですが、小説や映画、漫画などで見るのは好きです。ただ、戦争をカッコイイものとして見せたり、ふざけた感じの作品はあまり好きではありません。単純に楽しめるものでもいいのですが…戦争というモノを取り扱う以上、根底には戦争を批判する意思が必要だと思っています。そして、見たり読んだりした人が「やっぱり戦争は無いほうがいいね」と考えられるような作品が良いと思っています。人間が生きている限り、戦争がなくなることはないと思いますが、少しでも戦争のない日々を送れるように皆で協力していきたいなと思っています。

 というわけで、ペリリューも疑っていたのですが、とあるところで1巻を立ち読みできる機会がありまして読んでみたら…「なんてこった、これは…読まねば」ということになり、即購入し楽しみながら、そして色々考えながら読んでいました。
 子ども達も読んでいましたので、世界地図を持ってきて、ペリリューの場所を探したり、戦争の話をしたりしました。良い教材だな~っとも思いました。
 

素直な感想。

 そんなペリリューでしたが、2021年8月に第11巻の発売をもって完結しました。
 この本は、キャラクターの絵はかわいいのですが、描写はわりとリアルでドキッとすることもありまして非常に面白かったです。1巻から10巻までは、ペリリュー島でのアメリカ軍との攻防から生き延びるための作戦を描いており、色々あってせつなくも悲しくもありますが、漫画を読んでいても辛さはなかなか伝わらないかもな…という感じではありました。
 というのは、戦争に参加された方の戦記とかを読むと、意外に淡々としていて泣けないということがあります。まぁ、別に泣きたいわけではないのですが、すごい心を揺さぶられるような感動や戦争に対する恐怖心が…と期待しちゃうのですが、歴史の事実として淡々としているばかりか、ちょっとしたユーモアもあったりして、そういう意味では拍子抜けしてしまうこともあります。しかし、家族の事に話が及ぶと涙腺崩壊になりますね。このペリリューも最後の11巻は涙なしには読めません。最終巻にふさわしいと思いますし、また改めて1巻から読んでいくとまた違った違った思いが芽生えるのではないでしょうか。

どんな意見があるの?

 この11巻にも書いてありますが、漫画で戦争を表現することに対して…いや、漫画ばかりではなく映画や小説などもそうでしょうけども、実際に戦争を体験した人にとっては、行ったことない戦争を描けるのか?という思いはあると思います。
 実際に戦争を体験した人にしれ見れば、私たちが小説や映画、漫画などで戦争を語るなんてことは許されない事なのかもしれません。では、どうやって戦争の悲惨や悲しさを伝えていくのか…そういう意味で、戦争を体験された方の中には積極的に協力してくれたり、語り部として活躍なさっている方もいらっしゃいます。体験談を聞くということも、重要な事だと思うんですよね。
 色々な意見があり、戦争を知っている方が少なくなっている現実を考えれば、少しでも記録であるとか想いであるとかを残しておきたいと思います。そして、それを有効に使えてこそ80年近く前に戦争でご苦労なさった方々への供養になるのではないでしょうか。
 私たちは戦争を知らない世代ですが、知らないからこそ戦争を起こさないようにしなければならない役割と、平和の大切さを子ども達に伝えていかなければならないのです。

この本をどんな人に読んでもらいたいのか

 もう、これはすべての国民の皆様に読んで欲しいと思います。
 今でも東南アジアなどのいたるところに回収できてない骨などありますし、戦車や戦闘機、また海の中にも沈んでしまった船などがあります。こういった現実も知らなければなりません。戦没者の遺骨を回収しDNA鑑定して身元が分かれば、遺族の方にお渡しすることもできます。ただ、回収した骨のなかに外国人の骨が混じっていて批判がでたとかなんとか…。そんなこともあるようです。ただ、戦争の被害者という意味ではアメリカの兵隊だとしても同じだと思います。骨を回収して遺族の方にお渡しできれば、アメリカ人だろうが現地の方だろうが日本人と同じだと思うのですが、まだまだ、色々な遺恨が残っているのかもしれません。
 これから、どうしていくのか私たちが決めていかなくてはならない時が来ます。改めてあの戦争について考えなくてはならないのではないでしょうか。

オススメ本はあるかな?

 作者の武田さんの本は、他にもあるみたいですが今回は戦争について考えて欲しいという思いから、戦争を考える上でのおススメの本を紹介します。

  1.  最悪の戦場に奇跡はなかった 高崎伝 光人社 943円
  2.  それでも、日本人は「戦争」を選んだ 加藤陽子 新潮文庫 880円
  3.  野火 大岡昇平 新潮文庫 473円

 武田さんの作品は電子書籍で読めるようです。

  1.  さよならタマちゃん 講談社 660円
  2.  おやこっこ(上下) 講談社 各660円

まとめ

 さて、というわけで戦争についてはホントに色々な本がありますが、私たちは色々読んで色々な立場にたって考えてみないといけませんよね~。単純にあっちが悪いこっちが悪いというだけじゃなく、政治や経済なども密接に関係していますので総合的に考える視点を養う事が大切だと思います。
 そういう意味では漫画でもいいと思うので、これからも面白くてためになる本を紹介していきたいと思います。

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